手すりはどこに付ける?玄関・階段・廊下・トイレ・浴室の設置ポイント
2026/08/25
- 「階段の上り下りが少し不安になってきた」
- 「玄関で靴を履くとき、つかまる場所が欲しい」
- 「夜中にトイレへ行くとき、壁に手をつくことが増えた」
そんな変化を感じたら、手すりを考えるタイミングかもしれません。
手すりは小さな工事ですが、付ける場所や向きによって使いやすさが大きく変わります。単に空いている壁に付けるのではなく、「どこで体を支えたいのか」「立つ・座る・歩く、どの動作を助けたいのか」を考えることが大切です。
住まいの森では、手すりそのものだけでなく、普段の動線や家具の位置、段差、照明なども見ながら、その方の暮らしに合う方法を考えています。
玄関の手すり
靴の脱ぎ履きと段差の上り下りを考える
玄関は、立ったまま靴を履いたり、上がり框をまたいだりと、意外とバランスを崩しやすい場所です。
玄関の手すりは、縦型・横型・L型などがありますが、大切なのは「どの動作で使うのか」です。
例えば、上がり框を上り下りするときに体を支えたいなら縦手すりが使いやすい場合があります。玄関内を横方向に移動するときには、横手すりが役立つこともあります。
また、ベンチを置いて靴を履く場合は、座る位置と手すりの距離も重要です。手すりだけを先に付けるのではなく、玄関全体の使い方を見ながら決めると使いやすくなります。
階段の手すり
上りと下りの両方を想像する
階段では、特に下りるときに不安を感じる方が少なくありません。
手すりを考える際は、上るときだけでなく、下りるときにどちらの手で握りたいかも確認します。
また、階段の途中で手すりが途切れていたり、最後の一段より前で終わっていたりすると、かえって不安になることがあります。
階段の形や幅によっては、両側に手すりを付ける方法もあります。ただし通路幅とのバランスもあるため、実際の寸法を確認しながら検討することが大切です。
廊下の手すり
歩くためだけではなく「夜の安心」にも
廊下の手すりは、歩行を支えるだけではありません。
夜中にトイレへ行くときなど、眠気が残った状態で移動する場面では、「ここを持てば大丈夫」という安心感にもつながります。
以前のコラムでもご紹介したように、夜のトイレ問題はトイレそのものではなく、寝室からトイレまでの動線に原因があることがあります。
そのため、廊下手すりと一緒に足元灯や照明、家具の配置まで見直すと、より安心して移動できる住まいになります。
トイレの手すり
立ち座りの動作に合わせる
トイレでは、便座から立ち上がるときや座るときに手すりが役立ちます。
よく使われるのがL型手すりですが、すべての方に同じ位置が使いやすいとは限りません。
便器の位置、壁までの距離、利き手、普段どちら側からトイレに入るかなどによって、使いやすい位置は変わります。
また、将来的に介助が必要になる可能性も考えるなら、手すりだけでなくトイレ内の広さや扉の開き方まで一緒に見ておくと安心です。
浴室の手すり
浴槽への出入りと洗い場での動作を分けて考える
浴室は、床が濡れて滑りやすいうえ、浴槽をまたぐ動作もあるため、手すりの位置が特に重要です。
浴槽へ入るときに使う縦手すり、浴槽内で姿勢を安定させる横手すり、洗い場で立ち上がるための手すりなど、目的によって必要な位置が変わります。
「たくさん付ければ安心」というものではありません。普段どのように入浴しているのかを確認し、必要な場所に使いやすい形で設置することが大切です。
住まいの不安は、手すり一本で解決できることもあれば、別の工夫の方が合っていることもあります。
例えば、
・夜の廊下が暗いなら足元灯を付ける
・玄関の段差が大きいなら踏み台や式台を検討する
・ドアが重いなら建具を調整する
・浴室の段差が大きいなら浴室全体の改修を検討する
といった方法もあります。
「手すりを付けたい」というご相談でも、実際にお話を伺うと別の方法の方が暮らしやすくなることがあります。
要支援・要介護認定を受けている方など、条件によっては手すりの取り付けや段差解消などに介護保険の住宅改修制度を利用できる場合があります。
制度を利用する場合は、工事前の申請や確認が必要になることがありますので、担当のケアマネジャーや茨木市の窓口へ事前に確認しておくと安心です。

